HONMA EV-203TX
年末は届いたストーブの梱包を解いて中身を一応破損等確認をして破損の無いことを確認してから湿気防止に大型の漬物樽用ビニール袋で包んで来シーズンまで保管のため助っ人と二人で移動しましたが持ち上げて顔を見合わせました。あまりに重い。とてもじゃないが古いオンボロ家屋じゃ床の陥没もありそうで地下にジャッキ等で補強が必須のようです。だけど逸ノ城はさらに100kgも重いんだものなあ。
とりあえず貰ったホンマの小型ストーブEV-203TXをチャッチャと取り付けました。が???イマイチ思い通りに燃えてくれない。集合煙突は引きが強くて全然暖かくないのにすぐに薪が燃え尽きる。急ぎダンパーを取付けてついでにロストルを新品にしてガスケットロープを交換して本体はなんの問題もないと思うのですが不如意。このシガータイプというのは薪投入口の空気口を開くとエアーはロストルの下部を抜けて行き止まりを上昇して煙突へと向かいます。薪の下側だけが燃えて上部はくすぶり続けます。下から上へ燃え上がるのではなく真横に炎が走ります。ロストルの下部を灰で埋めてしまうこと。薪投入口からは着火時以外はエアーを入れない。サイドの空気取り入れ口だけを使うことである程度改善します。炉内の温度を上げるのは時間がかかりますが油断をすると炉温がすぐに下降して安定しません。薪も松系なのですぐ燃える。蒸気機関車の釜炊きのように忙しい。最初の鋳物ストーブは小型ですが怖いほどの火力でしたので薪ストーブなんて煙突環境さえ良ければ何だって燃えると思いきやさにあらずで試行錯誤は続きます。室温16度まで下がるとコロナのFFストーブが勝手に燃え始めるので頼りっぱなし。薪ストーブでこんなに悩むとは思わなんだ。この年の瀬に床下にもぐったりハンマードリルで集合煙突削ったりする気力は皆無なので今シーズンは我慢して使うしかありませんね。
ところが先日ホームセンターで昔使ったホンマのダルマストーブDM-700TXを見つけて足が止まりました。こんなものがまだ売っとるのかあ?それにしても立ち姿の美しさ、懐かしさでしばしイジっておりました。61kgで106mm煙突かぁ、胴体が4分割で運びやすいしなぁ。すぐ設置できるじゃん。ヤバイヤバイ、物欲の虫が勝手に自分にクロージング仕掛けちゃって。薪ストーブ3つも4つも持って鉄屑屋じゃあるまいしヤメトケってもう一人の自分が言います。でもあのカタチ縦に長くて機能的です。胴太で上下が細く絞られて結局燃えて崩れてオキとなると下部のくびれによって中心部へと集まるようになっています。くびれの下部にロストルがありますが溜まった灰のクリーナー用のレバーが左側についていました。もともとは石炭ストーブだから薪の投入口が小さいのが欠点。だけど帰っても頭にこびり付いて離れない。やなもの見ちゃったなぁ。
McCULLOCH マッカラーチェンソー
今月は大雪の降る直前の三日間木こりをしておりました。飲み仲間の土地持ちに邪魔な木の伐採を頼まれて助っ人数人と腰ベルトを巻いて薪欲しさに汗ビッショリで脚ヨレヨレで死ぬかと思いました。僕が抱きついても指先が微かに触る程度の外来の五葉松とも赤松とも違う大木が一本。その他巨大ナラが3本とあとは白樺その他大勢。問題はマツの大木で高さがあり過ぎてハシゴをかけて上から何度かに分けて伐り落とすつもりでしたが友人の兄貴が現場を見に来て一発で倒してやると言うので耳を疑いましたが本気のようです。家屋に届きそうだし電線を避けると方向は極めて限定的でなにやら怖ろしくなって。すると自分のチェンソーを持ってくるからといったん帰りましたがすぐに戻ると良く整備されたバーの長い骨董品のようなチェンソーを手にしています。どこのメーカーかと聞くとマッカラーで販売は銭函の新宮商工とのこと。40年ほど前に20万円で買ったらしい。マシンの諸元プレートを見ると1981年製で排気量はスーパーカブより大きい。元々はスウェーデンのメーカーだったが大戦直後にアメリカに移転したらしいが徐々にハスクバーナ、スチールに市場を奪われて20世紀末に倒産。現在は部品の供給も途絶えたのでどこか壊れたらその時点でご臨終らしいが老兵いまだ死なず。なんとも凄みのある道具をみて大木を見上げてドキドキしてきましたね。
一応日本酒と塩をかけて準備OKです。マッカラーが2サイクルのかん高いエンジン音を響かせて幹に伐りこんで行きます。ほんの少し動いたかと思ったらゆったりと傾いていきます。狂いなく狙った方向に地響きとともに木は倒れたました。残りの楢の大木も硬そうでマッカラーは唸り声をあげていましたがあっと言う間に伐り倒して太い部分をジャンジャン玉切りにするとサッサと帰ってしまいました。月光仮面か?その日の帰りにお礼に寄るとマッカラーを分解整備しているところでした。コンプレッサーのエアーで木屑を飛ばしてガソリンもチェーンオイルも抜いてチェーンを研いで、、、。なんだか自分のチェンソーがひどく不憫に思えましたね。借りた2トントラックで6回運び込みましたが玉1個が60kg程でウンザリしましたが来季以降の薪は確保出来ました。事故なくホッとしましたが当然腰は悪化でまた鍼灸治療に逆戻り。万歩計は三日間で4万になっていました。翌々日から箸とお椀が震えてが止まらない。この歳で与作をやるとは思わなんだ。数年分の薪を手にしたが何事もタダでは手に入らない。
集合煙突
30分ほどで目が覚めるとふと別のアイデアが浮かんでそういえばガレージにもう一つもらったばかりのホンマのストーブがあったではないか。アレの煙突径は120か?106か?で測ってみると106サイズ。型番はEV-203というらしく現行品で重量は60kgらしい。これなら軽いしダッダッダッやらなくても集合煙突にそのまま繋げられるではないか。よし今シーズンはこれでいこうと再度集合煙突入り口から寸法を測るとどうも入り口とカーテンが近過ぎて気分がよろしくない。1メートル程の断熱二重煙突を作っちゃえということでホームセンターに走って150ミリのスパイラルダクト管と内径100ミリのセラカバーと106ミリ煙突を買って戻るとグラインダーでカットして煙突をセラカバーで包んでスパイラルダクトに挿入するとドンピシャリで黒の耐熱スプレーをして1時間弱で出来上がっちゃいました。集合煙突に挿して天井に吊るしてお昼ギリギリで作業終了です。つくづく疲れる毎日です。午後からは安息日とします。薪ストーブなんて今時バカじゃねーのって言われそうですがバカなんでしょうね。好き者の道は過酷です。
BOSCH ハンマードリル
注文した薪ストーブが届きましたが配送センター止めで前回と違って自宅まで配送してくれません。経費削減ですかね。段取りを考えるだけで腰がウズウズして一日伸ばしになっています。頼みの男手も腰をやっています。今回の雪が溶けて凍ったアイスリンクのようになった道路を向かいのコンビニにタバコを買いに行くと老婆がひっくり返って動けない。こりゃ大変と抱き起こそうとして老婆の重いのに驚くと腰に魔女の一撃が炸裂してアウトです。危うく同じ救急車に乗るのは免れたけど動けない。近年栄養状態がいいので婆も中々枯れないのですね。軽くはない。ローバは一日にしてならず。
築40年の自宅は古いだけあって集合煙突がありますが文字通り無用の長物となっています。昔の北海道住宅の集合煙突はほぼ全てが106ミリ煙突仕様(内部はテラコッタの6寸、メガネ石が106ミリ)です。今の大型薪ストーブの120や150の煙突を使うには改造が必要です。差込口を覗いてみるとメガネ石はコンクリートかモルタル製でガッチリしたものです。穴を広げるにはハンマードリルで削ってモルタルで埋め戻しか。それじゃあとっておきのボッシュのハンマードリルで粉砕してくれようとSDSチゼルを急遽用意して窓を全開にしてドリルを握りましたが萎えました。この時期にダッダッダッで部屋中紛煙とコンクリート片が飛び散って滅茶苦茶になるのもなんだかナア。今もFFストーブは快適に燃えて部屋は充分暖かいし…設置は来シーズンにしようかなどと急に腰が引けてきたわけです。それにしてもストーブを運んでしまわないといつまでも運送会社に置きっぱなしもならずで、あゝ腰が疼く。冬支度ってこんなに苛酷だったっけ?
HiroHonma CL-505
今回のパーシモン倶楽部の月例でぶっつけ本番でデビューさせました。昭和63年製のオリジナルハガネスチールSです。コンディションは極上でオークションでついポチっちゃいました。当日は雨の予報にもかかわらず晴れ男の面目躍如。かわりに台風並みの強風が吹き荒れていました。小樽の旧コースのスタートホールから海側の眺望はスコットランドそのもの。とはメンバーの一人が毎年欠かさず単身で半月ほどオールドコースやらカーヌステイなどのジ・オープン開催コースを中心に言葉の通じないヨーロッパ人と一緒にラウンド、帰りには来年の予約を入れる。その彼が旧コースで海の方を観ながらスコットランドはモロこんなカンジー!って言うんだからそうなんだろーね。ボクは10分程でスコットランドのリンクスヘ行けるわけだ。
その日は海からまともに吹き付ける北風ではなくて海に向かって手稲山から吹き下ろす強風で2番のショートや5番のロングの海に向かってのティーショットはフォローにもかかわらず上がっていくボールが上から叩かれて落ちてきます。強風で信号機が倒されてJRが運休中とのスマホニュースが入りさもありなん。でもやってる連中は文字通りどこ吹く風。爆風スランプ。
斧 Axe その2
今回折れた柄を抜くのは中々困難でバーナーを使って焼きました。雨ざらしのツルハシの柄はスポンと外してから電動カンナで四角に削って超キツめにして大ハンマーでぶち込みました。内側の隙間には紫檀に似た硬い木のクサビを打ち込んだので我ながら良い出来でした。前より柄が長くなりましたがとりあえず復活したわけで愛着は以前にもまして深くなりました。ここでも洋物よりは和物志向が強くなりAXEよりはマサカリということのようです。何処の鍛冶がいつの頃に打ったものでしょうね。それにしても割る薪がもうないのだ。
初雪が明治以来の遅さで今日でタイ記録となったようです。朝陽が低く強烈に部屋に差し込みます。これから自宅の薪ストーブの到着を待って設置作業があります。120キロ近い鉄の塊をどうやって運ぼうか?考えただけで腰が疼きます。発注直後にホンマのストーブを貰ったのですがいかんせんタイミングが悪い。もう少し早かったらストーブの予算で新しいチェンソー買えたのにね。斧やらストーブやら今月はずいぶん人からいただく月です。歳を取るとビョーキとビンボーを気遣って周りが優しくなるのかな。
斧 Axe
夜になって腰をさすりながらグラスを片手に仲間と飲んでいると愛着の斧が根元から折れてショックだと話すと翌日には使ってくれと金像印の斧ともう一人はホームセンターを2軒も回って土佐モノの斧を買ってプレゼントだって。泣けてきます。しかし心は愛用の斧に未練タラタラです。自宅の庭に長年放置された雨ざらしの古いツルハシの柄を使って交換することにします。続きは明日以降に。
ロゼッタストーン
道具としての役割は江戸時代の高札のようなもの?でしょうか。お上の御達し。この石碑は発見こそ1799年ですが碑文が掘られたのは紀元前196年のプトレマイオス朝の頃、プトレマイオス5世の勅命が刻まれています。プトレマイオスといえばアレクサンドロス大王のご学友にしてアリストテレス門下の将軍ですね。美女で有名なクレオパトラ7世がファラオになるのは140年も後のこと。
この石碑をめぐっては物語がいくつも書けそうです。実際書かれたのでしょう。発見時の時代背景、碑文が刻まれた頃の時代背景、そして何よりもヒエログリフ(古代エジプト神聖文字)の解読に至る物語ですね。現物は大英博物館に鎮座していますが此処のお土産コーナーの40㎝弱のレプリカが画像のものです。石のように硬くて重いのですが材質はわかりません。傷まで再現しています。ジッと見ていますと文字ってなんだろって考えちゃいますよね。paperの語源になったパピルスに神聖文字を乗っけて伝達、記録に使い始めたのが5000年ほど前。ところがパピルスは変質、変色、腐食などで保存には致命的でやがて羊皮を使うようになります。中国では紀元前に紙はあったようですが蔡倫の紙が後漢の108年ではるかに下って唐代にシルクロードを経てアラビアに伝わります。ヨーロッパに伝わるのがさらに遅くルネッサンス期だといいますから驚きです。日本はというと...もう止めましょう。
紙に文字を書くことが少なくなりました。文字は文字入力アプリと人差し指ですものね。音声入力に至っては指すら要りません。ペンと紙と封筒と切手と郵便局員さん無しで文字が時空を超えて瞬間移動、ワープします。イノベーション?時代は変わりました。