pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

スノーピーク TP-100

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35年程前だと思いますが雑誌で新進テントデザイナーのビル・モスの紹介記事がありました。パラウィングの写真が掲載されていました。その美しさに一発で魅了されました。たった2本のポールでこんなにキレイに自立するものかという驚きでした。

当時は国内未発売で入手困難。作ってやろうと思いました。写真だけをたよりにミニチュアを何度か作っているうちに秘密がわかってきました。あれは菱形ではテンションはかからないのです。裁断に工夫が要ります。

設計図は完璧に出来上がったので生地選びから始めました。秀岳荘に行ってみるといろんなテント生地がありましたが防水性を考慮して東レのエントラントに決めました。後日談ですがこれはミスでした。内側の汗がひどくて・・・生地巾が1M程しかないので設計図を作り変えて裁断は自らしました。対角線6Mサイズになると中々裁断場所がありません。実家の大きなコンクリートガレージの上を使いました。

縫製は母がプロなので頼みました。縫い合わせは傾斜を考慮して折込んで縫い合わせました。完成品は見事にビル・モスの写真の通りに破綻のない美しい姿でした。何シーズンも紫外線や雨からボク等を守ってくれました。

しばらくしてからモスブランドが国内発売になり、スノーピークと云う新潟のメーカーが世に出ました。新潟ですから金物屋が本業なのでクッカーはミロからスノーピークに変えましたがタープも気に入ってTP-100を購入しました。二度目は廃番でしたのでオークションで。今のテント類はやたらにブランド名やロゴが目立ちすぎてお子様にはいいかもしれませんがオトナは気恥ずかしくて使えませんね。ビル・モスは若くして世を去りました。

自作のウィングタープとモンベルムーンライトの3と5。

 

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