pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

BOTA BAG ボタバッグ

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うす汚れたスペインの革製水筒ボタバッグです。ボタ、じゃなくてブタの胃袋ですね。今は牛革の内側はビニール袋ですが本来は革のみを裏返して作ったものでしょうね。山羊の乳などを入れて忘れていたらチーズになっていたなんて話がありそうな革袋です。面白くて愛嬌のある形が気に入って買いましたが実際なにを詰めるかとなるとしばし考えましたね。ビール、日本酒はダメ、ウィスキーやバーボンはスキットルでしょうし当然のごとくワインとなります。これの利点は春先など積丹あたりの防波堤でのんびり投げ釣りに仲間と出かけますと回し飲みに最適だということです。注ぎ口は大口、小口の二重構造です。小口の方は革袋を両手で挟むとピューっと出てきますので口をつけなくて済みます。こりゃいいなって回し飲みして喜んでおバカな話に華が咲くわけですが次回もそうなるかというととても面倒くさくてカップに注いで飲むことになります。飲みきったら大口の方を開けて水でジャバジャバ洗って逆さまに吊るして終わりとなります。

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幼き頃に西部劇を観ているとイーストウッドやリーバンクリーフがギラギラ太陽の下でフェルトで覆われたような丸い水筒に口をつけて喉をうるおします。美味そうに喉を鳴らして飲むのですが観ているこちらとしてはこんな灼熱じゃお湯のようで美味くねーだろーなぁと深読みしちゃう。飲み終えると手のひらに水筒口から水をためて水筒表面のフェルトを濡らすわけです。幼き頃はこれはなんのおまじないだろうなぁと不思議に思っていましたが少し後になってあれは気化熱を奪うためにやっていたのだとようやくに気が付くのです。オトナになって西部劇のような水筒をショップで見つけて実際キャンプに持って行って濡らして炎天下に放置してみましたが思いのほか水温の上昇がなく冷たくてビックリでした。化学ですねぇ。 

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こんなやつです。これの革張りタイプはカウボーイキャンティーン。