pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

ラーダ・ニーバ

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ラーダはロシアのアフトワズ社のブランドですがソ連時代にイタリアフィアット社の技術供与をうけています。ニーバは77年の生産開始で80年代には日本にも輸入されました。ニーバををひと目見た時にフィアット(ピニン・ファリーナ)の匂いがしました。駆動系、脚回りはラーダの独自設計で内装やエンジンルーム、全体の古臭さに比べると意外にも先進的でモノコックボディにフロントはダブルウィッシュボーン、リアは4リンクリジッドにフルタイム4WDです。このわけのわからないアンバランスが妙に魅力的で悩ましいのです。当時の国産SUVがHフレーム構造のリーフリジットというトラック構造でした。モノコックSUVが世に出るのは10年以上も後のことです。

85年頃(ソ連崩壊前)のパークホテル地下での輸入車ショーがニーバとの初対面でしたが面白くてたまりませんでした。札幌での販売元はフジエンタープライズで価格も国産SUVよりはるかに安かったと記憶しています。その後の一週間ほどは頭の中はニーバだらけで試乗も何度かしてずいぶん購入を悩みますが結局は断念してして国産SUVにします。エンジンルームを覗くとその古臭さに二の足を踏みます。ニーバは寒い国から来た不思議なクルマで忘れられません。