時計・貴金属の卸屋さんに先輩がいて地方の時計屋さん回りが仕事でした。どこかで古いデッドストックが出たら一報をくれるます。するとたまに連絡があって滝川の○○時計店で15年くらいまえのロンジンのフラッグシップがあるぞ、チビ秒針だぞ、なんて電話がきます。今なら写メールでデザインがすぐに確認できますがその頃は直接物を借りてきてもらって好みで判断します。値切りの交渉はすでにしてもらっているので通常は半額以下で気に入れば金を払います。このマーベルは何処の町の時計屋さんだったか記憶にありませんがボクが生まれた頃前後のもののようでした。当時ですでに20年を経過していましたが新品のままで文字盤が面白くSのマークもノスタルジックですぐに気に入りました。毎日腕にはめていましたが文字盤に徐々にシミや変色が現れて少しガッカリした記憶があります。やはり機密性が現代の精度とは違うのでいくら未使用でも経年の変化は避けられなかったようです。
