pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

竹スキー

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昨晩は店の仲間と飲みながら世界フィギアの中継を観ていましたが苫小牧、十勝、釧路方面出身者のスケートの腕自慢が始まり盛り上がりましたがそのうち雪スケートを知ってるか、竹スキーは知ってるかという話題になりましてさらに盛り上がるのでした。ボクが小学校へ入る頃には冬になると近所の商店の店先に決まってぶら下がっているのが竹スキーでした。竹は平面ではなく湾曲しているので坂の上から転ばずに滑り降りるのは中々難しかったのを憶えています。いっそこれで橇を作ったら楽チンでいいだろうと家から木のミカン箱を持ち出して釘で打ちつけたら竹が割れるのでした。

小学生になってスキーを覚えると日暮れまで夢中でしたが飽きるとスキーを雪スケートに履き替えて近くのお寺の表参道の長い階段を滑り降りるのがスリルがあって大好きでした。縁が丸太で組んだ幅のある大きな階段を50メートル程いっきに滑り降りますがガタガタがものすごい刺激で友人と二人で真っ暗になるまで遊んだものですが春になって雪が溶けると階段は無残な姿を現して丸太はボロボロで鉈で削られたようでした。以来そこの住職の恨みを買っていたようですが本人全く知りません。翌年に本堂入り口の太柱の横に50cm程のスズメバチの巣を発見して採ろうと相棒と重たい梯子をなんとかかけると背後からコラっ!と一括されます。ビックリして振り返ると住職でした。採っていかんとは言わんがどうしても採るなら一人を柱に縛り付けてからやれとロープを手に持って言います。スズメバチの群れに襲われたら死ぬぞ。その覚悟があるなら採れ。相棒は少し躊躇しましたがハッタリだとボクをグルグル巻きにさせて蜂の巣を採らせました。あの巣が生きてるが死んでるかは先刻観察済みです。意気揚々と戦利品を抱えて帰りかけると後ろから住職の怒鳴り声がまた聞こえてきましたね。ハシゴ片付けて行け!浄土宗では道内でも屈指の高僧と聞きましたが中々の執念深さです。般若湯をよく飲んで100歳近くまで生きたようです。

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