pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

CARTIER サントス ガルベ

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ボクには物心ついた頃から祖父同様の人が身近にいましてその人物は父親の勤務先のボスでした。ボクが結婚した年に亡くなるまでずいぶん面倒をかけました。4人の子を設けましたが家庭的には恵まれたとは言えない独り身でしたがいつも悠々として風格のある人でした。ときおり光る眼光がクセモノの雰囲気たっぷりで中々の狸オヤジです。下宿していた高校生の頃は酔うと電話が来て呼び出されます。うまい物を食わせてもらって酒もご馳走になると翌日は決まって学校をサボってデパートの催事や美術館で骨董、書画、焼き物を見につき合わされます。コレクションもかなりでボクの骨董趣味や絵や書の好みはこのジイサンの影響大です。このジイサンは時計を取り替えるたびに決まって金のトノー(角)しか腕にしません。丸型は絶対身に着けない。ベルトは皮で必ずクロコダイルの背ワニかオーストリッチでした。後年ボクもこのタイプの時計が欲しくて時計屋を回って手に入れたのが1940年頃のデッドストックのブローバのトノーでした。このカルティエのガルベを手に入れたのもスクエアタイプへのあこがれですね。とりもなおさずジイサンへの憧憬と愛着かもしれません。