pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

タイガー計算機

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30年以上前にパルコで骨董市をやっていてそこで手に入れたものです。程度は上々の部類で奇怪な機械だけど雰囲気のある鉄の塊りに興味をそそられました。計算機に間違いなさそうでしたがとりあえず持ち帰ってしばらく夢中になりました。内部は鉄の歯車がビッシリ詰まっていて機械独特のメカニカルな美しさと暖かさを感じてすっかりお気に入りでした。操作方法については試行錯誤を重ねて徐々に分かってきてハンドルを逆回転すると元に戻ります。リカバリーが効くわけです。お盆時期に友人が遊びにきて“これ懐かしいなぁ”というので同い年でなにを言ってるんだと思いましたが彼は昭和48年に工業高校を出て横浜の石油会社へ就職しましたがそこにタイガー計算機が置いてあって実際に使ったそうです。なんちゅう会社じゃ電卓がすでにあったろうに・・・さすがにその友人は手馴れたもので操作の謎の部分は全て氷解して驚きの発見もあったりして・・・

オドネルの計算機を基にして大本寅治郎が5年近くの歳月と巨費を投じて開発したのは大正時代とのことです。虎印計算機としてスタートして以来モデルチェンジを重ねて昭和45年まで会社は存続したそうです。市場からの退場は電卓の登場が決定的だったのでしょうね。ボクのモデルはどうやら昭和28年頃製造のようで思っていたよりもずっと新しくてビックリです。