pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

肥後守 ヒゴノカミ

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昭和の男子必携のフォールディングナイフです。安価でナイフの使い方を知るには最適だったと思うのですが刃物はアブナイという風潮が蔓延していつしか姿を消してしまいました。しかしいい年齢になって老後の心配をし始めた昭和の子供達にはいまだに人気があってマニアも数多く存在するようです。小学館の月刊誌「ラピタ」でも限定品が製造販売されたことがあります。兵庫県三木市特産品で現在は永尾駒製作所によって商標登録されています。播磨守にあらず肥後守というのはルーツが熊本だということ、九州でよく売れたということによるらしいです。

バリエーションは多数存在しますが青紙の割り込み鍛造に真鍮のグリップが定番でロック機構がないかわりに親指で抑えるチキリが付いているのも特徴です。ボクが使った中には黒のグリップもありました。粗悪品もかなり紛れ込んでいたようで峰がグラインダーの荒削りのままでブレード自体も炭素量の多い硬くてもろいものもあって何度か折ったこともありました。あれはどう見ても割り込み鍛造ではなかっと思いますね。チャンバラ用の棒を削ったり竹トンボや笛を作ったり・・・とにかく野遊びには欠かせないものでした。チャンバラといえば風呂敷を頭にまいて鞍馬天狗を気取っていい気分で走り回っていましたっけ。半ズボンにランニングシャツ、短靴が定番でした。

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