pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

ロッドドライヤー

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自分の好みで釣竿を作ることをロッドメイキングといいますが必要なパーツはブランク(竿)、ガイド(ラインが通る輪)、グリップ、リールシート等でガイドをブランクにスレッド(糸)で固定し終わるとこのロッドドライヤーにセットして低速回転をさせながら筆でエポキシ系二液溶剤を塗って乾燥を待つわけです。回転がなければ溶剤は下部に垂れ下がってしまうのでこれが必要になります。ブランクによって調子(先調子、胴調子、手元調子)が違うのでガイドの数と位置決めに神経を使いますがそれさえ決まればさほど難しい作業ではなく楽しいものです。自分だけのオリジナルロッドを持つのは気分のいいものです。

最初は30年近く前ですがG・ルーミスのフライ用#5ブランクで挑戦しましたがエポキシコーティングが固まってもべたつきが残って完全乾燥しません。原因はエポキシの硬化剤不足で二液は1:1での混合が不可欠です。それで正確に分量を決めるには吸上げができて目盛りのある注射器がベストだと気づき薬局へ出かけます。一軒目は置いてなく店主が怪訝な顔でボクを見ます。二件目もまったく同じ反応で妙な気分になりました。それから友人の叔母の薬局へ行って注射器ある?と聞くといまどき薬局に注射器なんかないよ、そんなこと言ってると覚醒剤常用者かと思われるよ・・・合点がいったわけです。義兄が臨床検査会社にいたので注射器少しほしいと頼むとすぐにサイズごとに3箱持ってきたので一生使い切れない量がまだ残っています。このテルモ製の注射器でエポキシの二液混合は完璧になりました。ゴルフのグリップ交換やプリンターインクの詰め替えなどにも重宝しています。

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