pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

手釣り用糸巻

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小樽港に今月初め頃からイワシの大群が押し寄せて岸壁の太公望たちもずいぶんと引きを楽しんだようです。北海道は雪解け頃のカレイから釣りシーズンが始まって一般に夏は夏枯れで対象魚が減りますがヒラメはイケます。船にバケとグミマックと手巻きのラインがあれば即勝負できますね。盛夏のお盆前はウニとアワビ狙いで船から直下へダイビングしますが獲物を船へ上げてからは兄貴のウニ割りが始まります。たいていはスーツ姿のままマリーナへ向かうので仕事中です。その間ボクはのんびりとヒラメを狙います。アオッパ程度がけっこう釣れます。船からウニの殻をポイポイ放りますので船の下にはアブラコ、ソイ、ガヤが寄ってきます。グミマックが脳天に突き刺さったアブラコが釣れたりします。
 

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密漁のことをなにげに書いていますが30年前のことです。道警さん漁師さんごめんなさい。今は密漁のスターダムにのし上がったのがなんとナマコですものね。時代は変わりましたね。 
一時ヒラメは手ジャクリ一本、生エサは使わないを金科玉条に精進しました。腕と指の感覚でバケを見事躍らせて大ヒラメをカケるというのが醍醐味で漁師さんのやり方をじっと見て調子を盗むわけです。職漁師の考えだす仕掛けというものは英知のカタマリです。バケしかりテンヤ、ヒコーキ、数々の疑似餌。形、動きのみならず素材にもこだわりがあります。なにしろ生活がかかっていますからね。右手人差し指の第一関節に糸をかけてシャクるのですが皮膚が固くなっていずれ割れます。そうなると糸が肉に食い込んで痛くてたまらないのでサックをハメるわけです。治るとやはり素手でやります。カレイとにて非なるものがヒラメです。獰猛、剽悍...
昔のテックイ釣り道具のお話でした。まだたくさんあったのですが小ぎれいな物を残して友人にあげちゃいました。