pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

McCULLOCH マッカラーチェンソー

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今月は大雪の降る直前の三日間木こりをしておりました。飲み仲間の土地持ちに邪魔な木の伐採を頼まれて助っ人数人と腰ベルトを巻いて薪欲しさに汗ビッショリで脚ヨレヨレで死ぬかと思いました。僕が抱きついても指先が微かに触る程度の外来の五葉松とも赤松とも違う大木が一本。その他巨大ナラが3本とあとは白樺その他大勢。問題はマツの大木で高さがあり過ぎてハシゴをかけて上から何度かに分けて伐り落とすつもりでしたが友人の兄貴が現場を見に来て一発で倒してやると言うので耳を疑いましたが本気のようです。家屋に届きそうだし電線を避けると方向は極めて限定的でなにやら怖ろしくなって。すると自分のチェンソーを持ってくるからといったん帰りましたがすぐに戻ると良く整備されたバーの長い骨董品のようなチェンソーを手にしています。どこのメーカーかと聞くとマッカラーで販売は銭函の新宮商工とのこと。40年ほど前に20万円で買ったらしい。マシンの諸元プレートを見ると1981年製で排気量はスーパーカブより大きい。元々はスウェーデンのメーカーだったが大戦直後にアメリカに移転したらしいが徐々にハスクバーナ、スチールに市場を奪われて20世紀末に倒産。現在は部品の供給も途絶えたのでどこか壊れたらその時点でご臨終らしいが老兵いまだ死なず。なんとも凄みのある道具をみて大木を見上げてドキドキしてきましたね。

一応日本酒と塩をかけて準備OKです。マッカラーが2サイクルのかん高いエンジン音を響かせて幹に伐りこんで行きます。ほんの少し動いたかと思ったらゆったりと傾いていきます。狂いなく狙った方向に地響きとともに木は倒れたました。残りの楢の大木も硬そうでマッカラーは唸り声をあげていましたがあっと言う間に伐り倒して太い部分をジャンジャン玉切りにするとサッサと帰ってしまいました。月光仮面か?その日の帰りにお礼に寄るとマッカラーを分解整備しているところでした。コンプレッサーのエアーで木屑を飛ばしてガソリンもチェーンオイルも抜いてチェーンを研いで、、、。なんだか自分のチェンソーがひどく不憫に思えましたね。借りた2トントラックで6回運び込みましたが玉1個が60kg程でウンザリしましたが来季以降の薪は確保出来ました。事故なくホッとしましたが当然腰は悪化でまた鍼灸治療に逆戻り。万歩計は三日間で4万になっていました。翌々日から箸とお椀が震えてが止まらない。この歳で与作をやるとは思わなんだ。数年分の薪を手にしたが何事もタダでは手に入らない。

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