pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

寸胴

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ユニフレームのライスクッカーを収納したスノーピークのフィールドクッカーをさらに収納する大型寸胴鍋です。底に中華鍋も収納しますが取っ手があると入らないので北京鍋の取っ手をグラインダーで切り落としてあります。野外料理の楽しみは中華鍋の落着きがいいように石を組んでカマドをこしらえて炭火の強力火力で中華鍋を思い切り振れることです。家庭用ガスコンロではこの快感は望むべくもありません。ボクとしての愉悦は中華鍋を振れて中華が食べられれば最高でこれに勝る調理鍋はないと思うな。流行のダッジオーブンなどは使いでの悪さでは最右翼でストイックな方々御用達ですね。懐かしの寸胴はかれこれ十年以上もガレージの奥で眠っていたので底の中華鍋は錆で真っ赤になっていました。

そもそもこの寸胴はなぜ用意したかというと単なる収納用ではなくて最初のきっかけは市場の仲買の友人が毎年何匹も生タラバを持ち込むのでそれを茹でるためです。これぐらいでないと大きなタラバ蟹は茹でることができません。生タラバは炭火で焼いても身離れが悪くさほど美味しいものではありません。どちらかというと蟹の中ではもっとも美味しくない部類ですが茹でたたては美味いです(タラバは蟹ではありませんが・・・)

真夏ではあっても支笏湖の美笛川の冷たさは骨に染みるほどでキャンプ場の洗い場の水は冷たすぎて洗剤が泡立ちません。その川で一日中くり返し泳ぐ子供達、とくに女の子の耐久性は驚くべきもので唇が紫色になっても止めません。オトナにはほとんど寒中ミソギに近いものがあります。陽が傾くころにビニールプールに寸胴で川から何杯か水を汲み入れておいて最後にもう一杯満タンにして焚き火でグラグラ沸騰させます。それをプールに入れてお風呂を作って身体を温めてやります。図体の大きさが発揮される場面ですね。持ち運びにはイスカの筒型の巨大メッシュトートがジャストフィットでした。

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