この三代目カムリが発売になったのが８６年で３０代になったばかりの頃ですからボクとしてはずいぶん思い切った選択でした。嫌いなＦＦでしかもオートマティックでした。いっきにオジンになった気分でしたが実際に乗ってみると良く出来た車でＦＦのクセはほとんど解消されていて加速も満足でしたし高速の直進性能はＦＦに分があるように感じました。広くてゴージャスな室内空間は若造をいい気分にさせてくれました。このクルマで初めてノーマルで乗ることを覚えました（笑）メッシュのホイールも素敵でしたしお金がかかりません。
エンジンはトヨタ初のハイメカツインカム３Ｓ-ＦＥです。なんだニセツインカムかなんて思っていましたが秀逸なエンジンでした。タイミングベルトは２本のカムシャフトの吸気側シャフトだけを回します。吸気側シャフトに組込まれたシザースギアを介して対面の排気側シャフトを回す仕組みです。二本のカムシャフトの間隔は極端に狭くなっています。通常のツインカム（GE）は4800回転で19.5ｋｇのトルクを発生しますがハイメカ（ＦＥ）は4400回転で19.0ｋｇですから全く遜色ありません。街乗り、オートマ向きでした。カムリは品があって好きでした。ちなみにトヨタはＣへのこだわりがあってあの頃はスターレット意外はほとんどＣで始まるネーミングでした。カローラは花冠ですがカムリは冠（カンムリ）です。この次のクルマもカムリでした。
