pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

電電公社 4号A電話機

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懐かしの電電公社4号A電話機です。成人すこし前頃だったと思うのですが電電公社のラインマンセンターで一度アルバイトをしたことがあります。当時は新型200Aがデビューしてすでに10年あまり経っていましたが電電公社の倉庫には旧在庫の新品4Aが6個入りダンボールで山ほどありました。ボクに下されたミッションのひとつは新品の4Aをいかにも使い古されたように偽装することでした。何をしたかは心が痛むのでここには書けませんが人のいい愉快な課長さんから★★★の評価をいただく程に狡猾に経年変化を演出しました。長年使って古くなった(ように見える)4Aは新しい200Aと交換されるわけですね。

この4Aですが重厚で中々のデザインです。昭和50年当時ですでにレトロ感が漂っていました。欲しくなって課長に2~3個もらっていい?と聞くといーよ、いーよの二つ返事でしたが面倒なので一梱包6個詰めダンボールごと車に積んで帰りました。後期型なので例の電電公社マークが付いていませんでしたがよくよく観察すると4Aはメーカーの刻印が指をかけるダイヤルと本体にありますが必ずしも一致しません。東芝、岩崎、日立、沖・・・まだあったと思いますがほとんどバラバラです。各メーカーからパーツでとっていずれかでノックダウンしたものでしょうか。ボクの持ち帰った6個はすべて同一メーカーに組みなおす念の入れようでした。友人たちが持ち帰ってボクの手元に残ったのは東芝製の一個だけ。ダイヤルのタッチがやさしく独特で戻りがマッタリしていて“アジ”のある電話機です。