pazuのノスタルジックな道具

愛着の道具と遊びの回顧録

メグロ S3ジュニア

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高校一年生の時にクラスのバイク好きの友人が雑品屋(こんな言葉は死語になりました)の鉄屑の下敷きになっていたメグロをみつけてきました。見に行くと雨風にさらされたメグロは錆びも浮いて痛々しい姿でした。それにしてもこれは戦時中のバイクかと思われるくらいの古臭いスタイルでシートがなんとも独特でした。仲間3人で金を出し合って雑品屋のおっさんにいくらか渡してそのメグロを引き取ってレストアすることにしました。もう一人の友人が西区の大地主の息子で使っていない倉庫があるのでそこまで手押しで何キロも歩きました。

もちろんキックしてもエンジンはかかりません。毎日授業が終わると3人で飛んで帰ってはバイクいじりが続きましたが一度バラして組上げて新しいオイルをくれてプラグも交換するとエンジンが火を噴きました。命がよみがえったようでジ~ンときました。タイヤも交換して金属磨きでメッキ部分もピカピカになると中々味のあるバイクでクオリティは高いとすぐに分かりました。エンジンはOHVでプッシュロッドのパイプがクランクケースからシリンダヘッドへ突き抜けています。メグロのマークはなにかしらホンダのマークに似ているような。友人は得意になって乗り回していましたが(もちろん250ccなので無免許)間もなくボク等も飽きてその後ずっと友人の家の倉庫に置きっぱなしでしたが好き者が現れてメグロを欲しがったので高く売って3人で山分けにしました。今になって年式を調べて驚いていますがS3は昭和31年の製造ですから当時で15年程しか経っていないバイクだったようです。エンジンの音がシブくて今でも聴いたらすぐにメグロだと判ると思います。

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